わが国の総人口は2008年をピークに減少局面にあり、2024年1月1日時点では15年連続の減少となり、その減少幅は過去最大の86万人超となりました。それと同時に、深刻さを増しているのが超高齢化です。団塊の世代がすべて75歳以上となる「2025年問題」がいよいよ現実となり、国民の約3.4人に1人が65歳以上、約5人に1人が75歳以上という世界でも類を見ない超高齢社会を迎えています。人口の急激な減少と超高齢化という危機的な課題に直面する日本が、これからどう社会を維持していくのか。政府は「異次元の少子化対策」を掲げ、地方公共団体も一体となって、持続可能な社会創生に向けた模索を懸命に続けています。
地方創生を目指す「まち・ひと・しごと創生総合戦略2021」
2021年6月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生基本方針2021」では、第2期総合戦略の「稼ぐ地域」「地方とのつながり」という視点に加え、新型コロナを契機とした地方移住への関心の高まりや、デジタル技術による社会変革が強く反映されました。
政府は、東京圏への一極集中の是正を加速させるため、テレワークを活用した「転職なき移住」や、都市部と地方を併用するワーケーションなどを推進しています。これにより、週末の副業・兼業といった形態に留まらず、多様な方法で「関係人口」を創出し、地域の活力につなげることを目指しています。
モデル就業規則の改定(平成30年1月)
収入の確保やスキルアップなど、さまざまな理由で副業・兼業のニーズが増加しています。しかしながら、多くの企業では、自社での業務がおろそかになる、情報漏洩のリスクがあるなどの理由から、これまで、副業・兼業を認めていない現状がありました。
厚生労働省が示していた「モデル就業規則」でも、許可なく他の企業の業務に従事してはならない旨の規定があり、拍車をかける要因の一つになっていたといえるでしょう。
そこで、厚生労働省は2018年(平成30年)1月に、モデル就業規則を改定し、労働者の遵守事項の「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定の削除。労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる(第14章第67条)」という規定を追加しました。
現在公開されている最新の「モデル就業規則(令和5年7月)」においてもこの方針は維持されています。
副業・兼業の促進に関するガイドラインの策定(令和2年9月公表)
働き方改革実行計画が進み、副業・兼業希望者が年々増加する中、政府は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を令和4年7月に改定しました。今回の改定では、労働者が適切な職業選択を通じて多様なキャリア形成を図れるよう、企業に対して副業・兼業を許容しているか否か、また条件付きで許容している場合はその条件について、自社のホームページ等で公表することを推奨しています。 これにより、これまでの労働時間管理や健康管理についてのルール明確化に加え、企業ごとの対応状況の可視化を促し、国全体として副業・兼業の普及促進をさらに進めることとなりました。
副業・兼業の促進の方向性まとめ
・人生100年時代を迎え、若いうちから、自らの希望する働き方を選べる環境を作っていくことが必要である。また、副業・兼業は、社会全体としてみれば、オープンイノベーションや起業の手段としても有効であり、都市部の人材を地方でも生かすという観点から地方創生にも資する面もある。
・副業・兼業を希望する労働者に対して、環境を整備することが重要。
・長時間労働にならないように、企業の対応や健康管理、労働者の対応、副業・兼業に関する制度に留意。
-みらいワークスが首都圏大企業管理職(35歳~65歳)を対象に「地方への就業意識調査」